インプラントを検討する上で気になる疑問を歯の専門家である、あやクリニック 歯科・皮ふ科のあや先生に聞いてみました。
川越市の「あやクリニック 歯科・皮ふ科」にて院長として歯科診療を行なっています。5年ほど前から開業し、一般歯科からインプラントなどの高度な技術が必要となる施術まで、お口の健康のお手伝いをさせていただきたいと思っています。
「歯やお口の健康」は「全身の健康」や「幸せな生活」に直結しています。そのためには悪くなった方を治すのはもちろん、地域のイベントに積極的に参加したり、ラジオへの出演、Youtubeチャンネルなど、発信をする場を広げています。
地域の子供から大人まで、私が大人歯ブラシを持って踊っていたら、ちょっとだけでも歯の健康を意識してくれるのでは?と考えています。きっかけは何でも良いんです。
インプラントとは、虫歯などで歯を抜いてしまった後に失われた歯を補填する技術の1つです。差し歯などもこれにあたります。インプラントは、顎にチタン製の人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯(うわもの)を装着することによって噛む機能を回復させる治療法です。インプラントは自然な自分の歯に近い形で咀嚼能力が回復し、治療後も適切に扱っていただくことで安定したかみ合わせを長期間保持することができます。
治療期間は骨の状態によって違います。状態さえ良ければネジを埋めて早くて3ヶ月から半年程度。あまり骨の状態から良くない方は骨を作るところからになりますので、半年くらい待って土台を作ってからインプラント施術に入ります。治療期間は1年〜1年半ほどかかる方が多いですね。
急いでインプラントがやりたいという人もいらっしゃるんですが、医師の経験と実績から確かな治療計画を立てた方がリスクも低く、安心して治療を受けられるかと思います。先生によっては意見を聞いてくださる方ももちろんいらっしゃいますが、出来るだけ余裕を持って治療を受けるようにしていきましょう。
インプラントの施術は骨の成長が終わってからでないと位置が決まりません。小学生はできませんし、高校生でも早いと思います。男の子の場合、20歳を過ぎても身長が伸びる方もいますよね。どれだけ早くても20歳以降くらいではないでしょうか
ご高齢の方でも、健康な状態を維持されている方であれば基本的にインプラントをすることは可能です。飲んでいる薬や全身疾患の状態にもよります。例えば、骨粗しょう症の薬を飲んでいる方、糖尿病・全身疾患のある方はハイリスクとなるためインプラントの治療を受けることができません。また歯がないまま長期間放置されてしまった方も、インプラントの元となる骨の量が減ってしまい、治療が出来ない可能性があります。
歯根と呼ばれる歯が立つ土台の状態が良い場合は差し歯、歯の根っこがないところに新たに土台を作るのがインプラントです。患者さんの歯の状態を確認した時に、根っこの神経や虫歯などを除去した後、根っこの先に膿疱と呼ばれるウミが溜まっていないで腫れもしなければ、自分の歯を活かせるため差し歯の方がオススメです。
歯の根っこの先に嚢胞(のうほう)があったり、割れていたり、また虫歯や歯周病などの影響で歯茎が下がったり腫れている場合はインプラントを希望があれば行います。最初からインプラントというよりは、自分の歯が活かせない状態になってしまったらインプラントを検討しても良いかと考えています。
インプラントに用いられているほぼ100%近くのチタンでできています。チタンは人に対して金属アレルギーが出ないと言われているため、金属アレルギーの方でも基本は使うことが出来ると考えています。使っているインプラントのメーカーによって差があるかもしれませんので、医師に確認するようにしましょう。
歯科医院と言っても、今はコンビニ以上に有りますから選ぶのが難しいですよね。1つの決め手は病院の衛生・環境面があると思います。クリニックで使われている器具やタオル、また待合室の雰囲気など、患者さんによってキレイと思う基準は違うと思うのですが、不衛生だなと感じるところは避けるべきと思います。
また、矯正やインプラントはどんなに腕があるお医者さんでも100%安全とは言えませんので、アフターケアの体制がきちんと整っているクリニックは信頼性が上がると思います。カウンセリングの時に必ずその説明があるか、診断設備が整っているかどうかは1つの判断材料になりますね。1つのクリニックでは決められない場合は複数のクリニックを受診されて、持ち帰ってから考えても良いでしょう。
その通りだと思います。インプラントの治療は長期に渡りますので、WEBで調べるだけではなく実際に足を運んで話をしてみることが重要だと思いますよ。治療としてはもちろんインプラントだけではありませんので、幅広く選択肢を考えてくださる医師も信頼できると思います。
悩みや相談をしやすい先生かどうか、また質問に丁寧に答えてくれる先生かどうかなど、チェックしながら良い先生を見つけてみてくださいね。もちろん先生もお忙しいのでその日のうちに質問に答えることが難しいことも有ります。その場合は面倒でも後日時間をとって、改めて相談をするようにしてみましょう。
あや先生、ありがとうございました。
<名前>吉田亜矢
<担当>一般歯科、口腔外科、矯正歯科、小児歯科
<経歴>
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